テープメディアを活用したコールドアーカイブで、データという「資産」を、安全に&経済的に長期保全します 。

アクセス頻度は低いが削除できない重要データ──品質管理記録、診療情報、監視映像などの保管ニーズに応える手法が「コールドアーカイブ」です 。LTOテープはこの運用に最適な保存メディアとして、高い信頼性と長期保存性能を兼ね備えながら、保存コストや消費電力の大幅な削減を実現。増え続けるアーカイブデータを、確実かつ経済的に保全する仕組みを提供します 。

解決できる課題
  • 長期保存が必要なデータの容量が年々増加し、ストレージコストが課題になっている 
  • 明確な保管ポリシーがなく、古いデータも現行ストレージに混在し続けている 
  • ランサムウェア対策として、重要データを物理的にネットワークから切り離して保管したい
  • 製造業のCADデータ、製造時の画像データ、品質検査記録などの長期保存 
  • 医療機関のレントゲン写真、電子カルテなど法令で定められた保存期間のあるデータ管理 
  • 研究機関のゲノムデータ(1人分約300GB)や実験データなど、大容量研究データのアーカイブ 

プラナスソリューションズが提供するコールドアーカイブソリューションの特長

長期保存・高信頼・オフライン保管を兼ね備えた「LTO」 

LTO(Linear Tape-Open)は、大容量のデータを長期間、安全かつ低コストで保管するために開発されたテープ型ストレージメディアです 。専用のカートリッジにデータを磁気テープ上へ記録する仕組みで、主にバックアップやアーカイブ用途で世界中の企業や研究機関に利用されています。

最新のLTO-9では非圧縮で18TB、圧縮時で最大45TBの保存が可能で 、2025年に市場投入されるLTO-10では、より大容量の保存が可能となる予定です。使用時以外は通電を必要としないため、HDDやクラウドと比べて消費電力を大幅に抑えながら、長期保存に適した安定した保管が可能です 。また、物理的にネットワークから切り離せるため、ランサムウェア対策の手段としても注目されています。

LTOを利用するメリット

高い信頼性

LTOメディアとしては30年間の使用が可能なものもあり、適切なシステムの更新と最適な保存環境を組み合わせることで、十数年単位での確実なデータ保全が可能です。書き込み時には、記録されたデータが読み出しヘッドで確認され、エラーが検出された場合は再記録が行われることで、データ保全性が確保されます。

環境負荷の削減

使用時のみ電力を消費するため、HDDやクラウドストレージに比べて最大75%の消費電力削減を実現 。省エネルギーでCO2排出量を抑え、環境配慮型のデータ管理が可能です。

コスト削減

LTOテープは1TBあたりの保存コストが非常に低く、長期保存でも運用コストを抑え、効率的なデータ管理を実現します。

既存環境に最適なシステムと、確実な導入・運用支援をワンストップで提供

プラナスソリューションズは、アーカイブシステムの選定から導入・運用までを一貫して支援する体制を整えています 。初期検討段階では、POC(概念実証)による検証やシステム設計のサポートを行い、導入フェーズでは権限設計や運用手順書の整備までを支援 。運用開始後も、お客様の要件に応じて柔軟に対応します 。さらに、テープメディア世界シェア70%を誇る富士フイルムグループとの連携により、ソフトウェアからハードウェアまでワンストップで提供可能です。

アーカイブ環境の中核となるのが、プラナスソリューションズが国内で唯一取り扱うドイツPoINT社の製品群です 。ファイルサーバー向けの「PoINT Storage Manager(PSM)」では、ポリシーに応じた自動アーカイブやスタブファイルによる透過的なアクセスを実現 。クラウド環境向けには、S3プロトコルに対応した「PoINT Archival Gateway(PAG)」を提供し、100PB超の大規模環境にも対応可能です。

提供するシステム

PSM -PoINT Storage Manager

オンプレミス環境でプライマリストレージ(FS/NAS/SAN)を効率的に管理するソリューション。

PAG -PoINT Archival Gateway

クラウドストレージやオブジェクトストレージとシームレスに連携し、大容量データを効率的に管理するためのソリューション。

Spectra Logicのテープライブラリ

LTOテープを大量に格納し、自動で管理する高度なストレージシステム。

コールドアーカイブソリューションの事例

コールドアーカイブソリューションを提供したお客様の事例をご紹介します

よくあるご質問

LTOで保存したデータの安全性や信頼性が心配です。どのように保護されていますか?

LTOは、長期保存に適した信頼性の高いメディアです。書き込み時には、記録されたデータが読み出しヘッドで確認され、エラーが検出された場合は再記録が行われることで、データ保全性が確保されます。また、物理的にネットワークから切り離せる「エアギャップ」構成も可能なため、サイバー攻撃やランサムウェアからの保護にも有効です 。LTO-8およびLTO-9ドライブには暗号化機能も搭載されており、デフォルトでオフになっていますが、設定により利用可能です。

保管しているデータの一部だけを復元することはできますか?

はい、PSMのスタブファイル機能により、ユーザーは通常のファイルと同様に、必要なデータだけを呼び出すことができます。これにより、LTOはファイル単位でのアクセスが可能です。

LTOの知識がない現場でも運用できますか?

専用ソフトウェアにより運用は自動化されており、日常業務に影響を与えずに運用可能です。保守サポートも含めてトータルで支援いたします。

小規模な構成でも導入可能ですか?

はい、数TB規模のシンプルな構成から、100PB超の大規模環境まで対応可能です。要件に応じて最適な構成をご提案します。

ストレージソリューション総合比較

初期コスト運用コスト環境負荷データ保存期間運用負担データ復元速度データ形式
コールドアーカイブ14-30年数秒〜数分ファイル形式(PSM)
オブジェクト形式(PAG)
HDDストレージ5-7年即時アクセス可ファイル形式
クラウドストレージ無制限プロバイダ依存インターネット速度依存オブジェクト形式(S3互換)

PSM -PoINT Storage Manager-の製品特性と活用メリット

PSMは、オンプレミス環境でプライマリストレージ(FS/NAS/SAN)を効率的に管理するソリューションです。アクセス頻度の低いデータをポリシーに基づいて自動的にアーカイブし、スタブ化による階層化管理を実現します。これにより、ストレージ容量の最適化とコスト削減を同時に実現します。

PSMの主要機能

自動階層化

PSMはポリシーに基づき、アクセス頻度の低いデータを自動でアーカイブし、階層化します。これにより、
プライマリストレージの容量を効率的に管理できます。

スタブ化

アーカイブしたデータの代わりにスタブファイルを残すことで、ユーザーは通常のファイル操作と同じ感覚
でデータにアクセス可能です(NetApp/DELL製NAS、Windows FS対応)。

ランサムウェア対策

ランサムウェアの攻撃対象になるのはスタブファイルのみで、実際のデータはアーカイブストレージ(テー
プなど)で保護されています。これにより、データの安全性が大幅に向上します。

多様なアーカイブ先

LTOテープ、光ディスク、クラウドストレージなど、企業のニーズに応じた保存先を選択可能です。

Top ソリューション コールドアーカイブソリューション -LTO Spectra Logic-